三菱マテリアル株式会社(以下「当社」)は、米国インディアナ州に本社を置き、レアアース等重要鉱物資源のリサイクル事業を行うReElement Technologies Corp. (以下「ReElement」)に対し、同社の優先株式を取得する形で出資(以下、「本出資」)するとともに、レアアース・レアメタルリサイクル分野における日米協業に関する覚書(MOU)を締結しましたので、お知らせいたします。
本件は、当社が中期経営戦略(2026~2028年度)に掲げる「資源循環ビジネスで未来を創る企業へ」という基本方針のもと、二次製錬事業のグローバル展開を加速するとともに、日本における新たな資源循環型事業の創出を視野に入れた戦略的投資となります。
記
1. 出資の背景・目的
レアアースやレアメタルは、電気自動車、再生可能エネルギー、半導体など、今後の成長産業を支える不可欠な素材であり、世界的に安定供給体制の構築が重要な課題となっています。各国においても、重要鉱物のサプライチェーン強靭化に向け、リサイクル分野への取り組みが進展しています。
ReElementは、リサイクルの中核となる分離精製工程において、独自のクロマトグラフィー技術を有しており、現在主流の溶媒抽出法と比べて、設備の小型化による建設費や運営費の大幅な削減に加え、有害な溶媒を使用しないことによる環境負荷低減(廃棄物・温室効果ガス・水使用量の低減)を実現できることが特長です。
同技術により、使用済み磁石や電池のようなスクラップに加え、天然鉱石や鉱山廃棄物(尾鉱)などの原料から、レアアースやレアメタルを高純度(99.5%以上)・高収率(95%以上)で回収することが可能となります。
当社は本出資を通じ、同技術を適用することで、北米における資源循環型サプライチェーンへの参画と、日本におけるレアアース・レアメタルリサイクル事業の事業化検討を同時に進め、資源循環のグローバル展開を加速させます。
2. 協業の内容
(1) 米国での協業
ReElementは、米国政府の支援のもと重要資源の域内サプライチェーン強化に向けた事業を推進しています。具体的には、米国インディアナ州のパイロット施設において、廃磁石等由来のレアアースのリサイクルの実証を行い既に技術を確立しており、本年中に同州に建設中の商業施設を稼働させる計画です。
当社は、米国において製品のオフテイク、およびトーリング(原料を支給し分離精製を委託)を通じてサプライチェーンへの参画を図るとともに、E-Scrap等の原料調達面との相互補完的な連携を通じて、サプライチェーン構築の強化を目指します。
(2) 日本での協業
当社は、ReElementとの日本におけるレアアース・レアメタルリサイクルの共同事業化を検討するため、共同でフィージビリティ・スタディ(FS)を実施します。
当社が家電・自動車リサイクル事業等で培ってきた前処理・金属回収技術やE-Scrapの原料集荷力と、ReElementの分離精製技術を融合させることで、将来的な共同事業(Joint Venture設立を想定)の可能性を検討していきます。