三菱マテリアル株式会社は、BHP、FCM株式会社、NTTサーキュラスト株式会社、株式会社NTTデータ、三宝メタル販売株式会社、泉州電業株式会社、弥栄電線株式会社と共同で、原材料の調達から製品の使用までを一貫してつなぐバリューチェーンを構築し、マスバランスクレジットモデル(*1)を適用した環境配慮型銅ケーブルの社会実装を目指す実証試験を開始します。
近年、脱炭素社会の実現に向け、資源の採掘から製品の製造、使用、廃棄に至るまで、バリューチェーン全体で、温室効果ガス(以下、GHG)の排出量を削減する取り組みが求められています。銅の分野においても、鉱山での鉱石の生産プロセスにおいてGHG排出量削減の取り組みが進められています。しかしながら、複数の企業や工程が関わるバリューチェーンの中で、こうした環境面での価値を適切に伝達し、最終製品に反映することが課題となっています。
本実証試験では、BHPグループが運営するチリのエスコンディーダ銅鉱山において、購入電力の100%を再生可能エネルギーとすることでGHG排出量を大幅に削減した方法で銅鉱石を採掘・選鉱して製造される銅精鉱(*2)を原料として使用します。この銅精鉱を三菱マテリアル株式会社が製錬し銅荒引線に加工した後、三宝メタル販売株式会社を通じて販売します。さらに、FCM株式会社および弥栄電線株式会社が銅ケーブルへと加工し、完成した製品を、泉州電業株式会社が販売、今後建設されるアマゾンジャパン合同会社の物流拠点へ電気配線として実装されます。
また、本バリューチェーンにおける環境価値の管理には、「銅製品のマスバランスクレジットモデルガイドライン」(*3)を適用します。マスバランスクレジットモデルでは、製品が持つマスバランスに関する情報をバリューチェーン上の企業、ならびに最終消費者に正確に伝えることが重要となります。本実証試験では、NTTサーキュラスト株式会社および株式会社NTTデータの協力のもと開発したアプリケーションを活用し、トレーサビリティを確保した透明性の高い情報伝達プロセスを構築するとともに、その有効性を検証します。
本実証試験を通じて、環境配慮型銅ケーブルの社会実装に向けた課題を明らかにし、サステナブルな社会の実現に向けた次の取り組みにつなげていきます。
本実証試験のイメージ図は以下の通りです。