1.H.C. Starck Tungsten GmbHについて
当社は2024年にH.C. Starck Holding GmbH(H.C. Starck Holding)を連結子会社化しました。
H.C. Starck Tungsten GmbHは、H.C. Starck Holdingの中核事業会社であり、100年以上の歴史を有する世界有数のタングステン製品メーカーです。タングステン粉、タングステンカーバイド粉およびその合金を素材とする高品質粉末を欧州、北米、中国で製造・販売しているほか、日本においても販売網を有しています。また、世界最大級のタングステンリサイクル能力を有しており、タングステンスクラップの回収・リサイクルからタングステン中間原料および粉末製品の製造・販売までを一貫して手掛けています。
2.投資の背景
タングステンは、超硬工具をはじめ幅広い産業で使用される重要鉱物です。一方で、近年では鉱石資源の地域偏在や地政学リスクの高まりを背景として、安定供給の重要性が増しています。
H.C. Starckは、使用済み超硬工具等から回収したタングステンスクラップを原料として再資源化するリサイクル事業を展開しており、現在、ゴスラー工場で使用するタングステン原料の約80%をリサイクル由来原料が占めています。
本投資により、ゴスラー工場のタングステンスクラップ処理能力を約7,000トンへ拡大するとともに、欧州におけるタングステン資源循環基盤を強化します。また、本投資後は、同工場で使用するタングステン原料のほぼ全量をリサイクル原料で賄うことが可能となる見込みです。
3.中期経営戦略との関係
当社グループは、中期経営戦略(2026~2028年度)において、「資源循環ビジネスで未来を創る企業へ」を基本方針に掲げ、タングステン事業においては、2030年度までに欧州、米州、アジアおよび日本のタングステン製品製造拠点におけるリサイクル比率(リサイクル原料の使用比率)100%を目指しています。
本投資は、タングステン事業における資源循環の取り組みをさらに推進するため、H.C. Starckのリサイクル能力を強化し、欧州におけるタングステン資源循環基盤の拡充を図るものです。当社グループが目指すリサイクル比率100%の実現に向けた重要な取り組みの一つであり、重要鉱物であるタングステンの安定供給と資源循環のさらなる推進に貢献します。
4.エグゼクティブコメント